湯葉・ごま豆腐づくり

当店では、湯葉製造用に濃厚な特製豆乳を使用しております。この豆乳を加熱し、液体の表面に浮かび上がってきた膜状のものを「湯葉」と呼びます。
中でもうっすらと膜が張る寸前を汲み上げたものが「汲み上げ湯葉」。湯葉の中では最上級品とされており、まるでヨーグルトのようなとろみと大豆の濃厚なコク甘みが味わえます。
一方、豆乳の表面に張った柔らかい膜を、竹串で引き上げたものを「引き上げ湯葉」といい、ほどよい柔らかさと張り具合、淡泊で優しい味わいが魅力です。どちらも、汲み上げたり、引き上げたりするタイミングが難しく、熟練を要します。あっという間に膜が張り過ぎて固くなってしまうので、作業中は常に目が離せません。長年の経験と技が必要となりますが、その奥深さがまた作り手の心に刺激を与えてくれます。

女性の健康をサポートする栄養豊富な湯葉

大豆の栄養成分を濃縮した湯葉は、低カロリーで高たんぱくなヘルシー食品として、近年大きな注目を集めています。特に、女性ホルモンの働きを補う「大豆イソフラボン」、貧血を予防する鉄、骨粗しょう症を予防する「カルシウム」など、女性の体をサポートする栄養が豊富です。ビタミンや食物繊維も多く含まれており、体の調子を整えたり、話題の“腸活”にも役立つ食品です。

香りと味、食感の相乗効果を楽しむ、ごま豆腐

禅寺の僧侶たちが修行中に食べる精進料理として伝わったという「ごま豆腐」。肉や魚を食べない僧侶たちにとって、ごまの植物性たんぱく質を含む大切な栄養源だったのでしょう。ごまは、たんぱく質以外にも、食物繊維、ミネラル、ビタミンB群・Eのほか、高い抗酸化作用のあるセサミンを含み、“アンチエイジング”食品としても知られています。
当店のごま豆腐は、厳選した良質の白ごまと吉野葛、でんぷんなどを練り上げた後、自然冷却し、ほどよい食感に仕上げました。プリンよりも心もちしっかりとした口あたりで、ねっとり吸い付くような舌ざわりが特徴。ごまの香りと味と食感、それぞれが相まった美味しさのハーモニーをお楽しみください。